生活習慣病
生活習慣病
生活習慣病は、生活習慣が原因で発症する病気(糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満症など)の総称で、心疾患(狭心症や心筋梗塞などの心臓病)、脳血管疾患(脳梗塞やくも膜下出血などの脳の病)、がん(悪性新生物)などの病気も含まれます。ストレス、運動習慣や食生活、飲酒、喫煙などの習慣や環境が原因となります。
ただし生活習慣病の発症には、生活習慣だけでなく遺伝的要因や社会環境要因などの複数の要因が影響しておりますので、ここでは下に示すような疾患の総称としてまとめております。
これらの疾患の多くは当初は自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行し、血管や臓器にダメージを与えていきます。
一般的な検査によって早期発見が可能ですので、健康診断などで検査値に異常がある場合や少しでも不安を持たれた時は、お早めにご相談ください。
血圧とは心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことで、高血圧症は、正常を超える高い血圧が続く状態です。
血圧が高い状態が続くと血管の壁に圧力がかかり、次第に厚く、硬くなり動脈硬化を起こし、それにより血流が悪くなるとそれを補うために心臓がより強い力で全身に血液を送ることで血圧が上がる、悪循環を引き起こします。
高血圧は、日本人の生活習慣病死亡に最も大きく影響する要因の一つです。もし高血圧が完全に予防できれば、年間10万人以上の人が亡くならずにすむと推計されているそうです。
今なお20歳以上の国民のおよそ2人に1人は高血圧と言われています。
高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧とがあります。二次性高血圧は、他の疾患(副腎疾患や睡眠時無呼吸など)や薬剤の影響で高血圧を起こすものをいいます。それに対し大部分の高血圧は、それらの原因のない、本態性高血圧です。本態性高血圧は、食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足、ストレスや、遺伝的体質などが合わさって起こると考えられています。
高血圧症は自覚症状に乏しいですが、そのままにしておくと、動脈硬化から心臓血管系の病気をまねいたり、脳出血・脳梗塞の原因となる重要な疾患です。
2025年8月8日に公開された「高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)」では、
高血圧の診断基準(定義)
降圧目標が75歳以上も含め全ての年齢で「診察室血圧:130/80mmHg未満、家庭血圧:125/75mmHg未満」に統一され、よりしっかりとしたコントロールや、治療の早期開始と継続的な生活習慣の改善が推奨されることになりました。
高血圧はよほど血圧が上昇するまで自覚症状がほとんどなく、症状からは気づかないので、まずはご自身で測っていただき、健康診断を受けていただくことが非常に重要です。
脂質異常症とは、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態をいいます。
「悪玉コレステロール」といわれるLDLコレステロールや中性脂肪が増えたり、「善玉コレステロール」であるHDLコレステロールが減ったりする病態です。これらの脂質異常はいずれも、動脈硬化の促進と関連します。
LDLコレステロールは単独でも強力に動脈硬化を進行させます。中性脂肪(トリグリセライド)も過剰になると、動脈硬化を引き起こします。
脂質異常症は、明らかな症状はありませんが、気がつかないうちに動脈硬化が進行し、脳や心臓の疾患につながるおそれがあります。脂質異常症の主な原因は、遺伝的な要因や、食生活や過度な飲酒、運動不足などが考えられます。
ご年齢や性別、その他の動脈硬化の危険因子をお持ちかどうか、血管のご病気をお持ちかどうかにより、目標の値も違ってきます。それぞれの方に合わせ食事、運動のアドバイスや薬物療法を行います。
糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が多くなりすぎる病気です。
初期には症状がほとんどありませんが、のどの渇き、多飲、多尿といった自覚症状が現れるころには、進行してしまっていることもあります。進行すると動脈硬化が進み、脳卒中や虚血性心疾患になりやすくなります。
また3大合併症として、網膜症、腎症、神経障害があり、失明や透析につながる病気でもあり、早期に発見しコントロールすることが重要です。
糖尿病は検査を組み合わせて診断されますが、空腹時血糖が126mg/dl以上、食事をとった後に測った血糖(随時血糖)が200mg/dl以上、あるいはHbA1cが6.5%以上と確認された場合、糖尿病である可能性が高くなりますので、必ず医療機関にご相談ください。
肥満も糖尿病のリスクを高めますが、日本人ではやせていても糖尿病になりやすい方がおられますので、肥満や過体重のない方でも注意が必要です。規則正しい生活や、ストレスをためないようにすることも大切です。
高尿酸血症とは、血液中の尿酸濃度が正常値を超えて高くなる(7.0mg/dLをこえる)状態です。
高尿酸血症は、痛風や尿路結石の原因となり、放置すると腎臓の機能低下や動脈硬化のリスクが高まります。痛風とは、尿酸が関節などに結晶としてたまり、炎症を起こして激痛が生じる状態です。高尿酸血症は肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病などと合併することが多く、予防には、食生活の改善(プリン体を含む食品の摂取を控えるなど)、適度な運動を行うことが有効です。
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